- 倉庫・物流
【事例】定温倉庫にIoTロガー導入!顧客資産を守る温湿度エビデンス提供を実現
※顧客事情により社名非公開となります。
1. 導入事例の概要
定温倉庫業A社は、温度と湿度の正確な管理が求められる環境での品質向上と業務効率化を目指し、データウオッチを導入しました。
当初、IoTロガー導入することに対し、従業員のITスキル不足もあり不安だったが、設置・サポート面も含めてインフォコム社を選定した。計測作業の負担、人手不足といった課題を解決し、顧客へのエビデンス提出を容易にすることを実現しました。
本事例では、お客様が直面した課題とその解決策としてのデータウオッチ導入のプロセス、そして導入後の効果について詳述します。
2. 導入背景・課題
インフォコム(以下I): まず、データウオッチを導入するに至った背景と課題について教えていただけますか?
定温倉庫業A社担当者(以下A): はい、弊社では温・湿度の管理が非常に重要でして、顧客からも正確なデータの提出を求められることが増えました。そのため、エビデンスの提出が必要不可欠となり、信頼性のあるデータ提供が求められていました。
特に、我々の倉庫では薬品も保管しており、薬品は非常に敏感で品質保持のためには厳密な温度と湿度の管理が不可欠です。調剤薬局と同様の湿度対応も必要とされるため、この点は非常に重要な課題でした。
I: 具体的にはどのような問題があったのでしょうか?
A:導入前は紙帳票に温度湿度を記録していたのですが、データ信頼性の観点からもデジタル化にシフトする事は避けられませんでした。
また、毎回の温度・湿度のチェックが非常に手間で、特に人手不足が深刻でした。広い倉庫内での計測作業は時間がかかり、効率が悪かったです。
品物ごとに異なる温度・湿度のレギュレーションがあり、その都度確認と管理が煩雑で、ミスも起きやすい状況でした。薬品ごとに異なる保管条件を維持するためには、細かな調整と管理が必要で、その手間が非常に大きかったのです。
3. 他社製品での失敗経験~通知の多さと、センサーディスプレイ問題
I: データウオッチの前に他社製品もトライアルされたと伺いましたが、その内容について教えていただけますか?
A: はい、実際に他社製品を試験導入しましたが、いくつかの問題がありました。
1つ目は、アラートメールが非常に多すぎて逆に工数が増える結果となってしまいました。過剰なアラートが業務の妨げとなり、従業員の負担が増加しました。例えば、些細な温度変動でもアラートが発生し、その度に確認作業が必要となり、かえって作業効率が悪化しました。
2つ目は、アラートの頻発により、従業員がアラートを無視するようになってしまうという問題も生じました。
I: それは大変でしたね。他にも問題がありましたか?
A: そうですね、温度・湿度計にデジタル表示が無い事が不便でした。異常アラートがでて保管場所に行っても、センサー自体に温度が表記されてない為、リアルタイムのチェックが出来ない点は大変不安です。その点からも温度・湿度ロガーは多少高くても、ディスプレイ付をお勧めします。
管理者からの意見では、ユーザーインターフェースも直感的ではなく、操作に時間がかかりました。
従業員がシステムに慣れるまでに多くの時間を要し、ITスキルが低い従業員にとっては非常に使いづらい点もあったようです。その結果、システムの導入自体が現場の負担となってしまい、期待していた効果を得ることができませんでした。また、データのエクスポート機能が不十分で、顧客へのエビデンス提出がスムーズに行えないという問題もありました。
4. 必要な機能
I: データウオッチにどのような機能を求めてましたか?
A: 温度と湿度を同じ管理画面で記録・閲覧できることが必須でした。これは、異なるレギュレーションの管理を一元化するためです。
また、データをCSV形式でダウンロードできることも重要でした。これは、顧客へのエビデンス提出をスムーズに行うためです。
そして、ITスキルが無い従業員でも使いやすい操作性が求められました。直感的なUIが必要で、多くの時間を割くことなく、すぐに使いこなせることが理想でした。
さらに、我々の倉庫では薬品を保管しており、調剤薬局と同様の湿度対応も必要とされます。薬品は非常に敏感であり、湿度が品質に直接影響するため、厳格な湿度管理が求められました。加えて、温度管理に関しても、品物ごとに異なる3温度帯や4温度帯に対応できるシステムが必要でした。これにより、各薬品の最適な保管条件を維持することが可能となります。
5. データウオッチ選定理由
I: 多くの選択肢の中から、なぜデータウオッチを選ばれたのですか?
A: データウオッチは我々の必要な機能を備えていました。特に、先に述べた温湿度ロガーにディスプレイがある点、不要なアラートが来ない設計や見やすく使いやすいUIが決め手となりました。従業員が直感的に操作できる点も非常に重要でした。また、センサーを増設しても安定して稼働できる実績がある点も評価しました。将来的な拡張性も考慮に入れ、信頼できるシステムであることが選定の決め手となりました。
特に、データウオッチは3温度帯、4温度帯に対応しており、品物に合わせてアラートを設定できる柔軟性も魅力的でした。これは、我々の多様なレギュレーションに適応できることを意味します。薬品保管の際には異なる温度帯が必要であり、データウオッチの多温度帯対応は非常に便利でした。例えば、冷蔵温度、冷凍温度、そして常温に近い温度帯の各環境で、それぞれの薬品に最適な条件を維持することが可能です。
6. 導入効果
I: 実際に導入して効果を実感できましたか?
A: 1日3回行っていた計測作業が削減され、業務効率が向上しました。これにより、他の業務に時間を割くことができるようになりました。
また、顧客が求める以上のデータ量を提供できるようになり、サービスレベルも向上しました。顧客からの信頼も増し、新たなビジネスチャンスも生まれました。広い倉庫での計測作業が不要となり、従業員の負担が軽減された点も大きいです。
そして、いつでもブラウザからデータを閲覧できることで、「安心感も得られました」。これにより、従業員のストレスも減少したように感じます。
さらに、温湿度管理が行えるため、顧客からの信頼がさらに増し、長期的な取引関係を築く事につながると期待してます。また、CSV出力できるため、定期的な報告書作成や監査対応もスムーズに行えるようになり、業務全体の効率が改善されました。
I: 最後に、データウオッチを導入して感じた全体的な印象を教えていただけますか?
A: データウオッチは、我々の課題解決に近い製品でした。業務効率とサービス品質の向上に大きく貢献してくれました。操作も簡単で、従業員からも好評です。我々のようなITスキルが限られた環境でも、データウオッチは十分に対応可能であり、他の企業にもお勧めできます。
I:ありがとうございました。